| ゲームは何を与えているか? | ||
皆さんはプレイステーションの“パネキット”というゲームをご存じでしょうか。このゲームは仮想空間上で“パーツ”を組み合わせて様々なメカを作って遊ぶゲームです。まず初期マシン(普通の車です)で仮想空間の世界をあちこち走り回ってパーツを集めます。パーツが揃ってくるとマシン設計の選択肢が増え、空を飛べたり水の上を走行できたりするようになります。そうやって今まで行けなかった場所に行って更にパーツを集める。こうしてすべてのパーツを集めるといよいよゲームの本番になります。あとこのゲームではパーツと同時に“設計図”も集める事ができます。しかし設計図はあくまでマシンの製作サンプルであり、ある意味ゲームの進捗状況を示す指針でしかありません。ですから設計図が揃わなくてもパネキットを遊ぶ上ではあまり問題にならないのです。しかもパーツの収集自体はそんなに難しくはなく、パーツを集める課程でストレスを感じる場面はほとんどなかったはずです。
このゲームの仮想空間では物理現象がいい感じでデフォルメされています。これは特に飛行機やヘリコプターといった飛行マシンを作ると実感できます。かなり簡単に揚力が得られるので、マシンを離陸させる事自体はそんなに難しくはありません。しかし安定した飛行をさせようと思うと途端に機体設計がシビアになります。しかもマシンを作る側は大抵の場合、そのマシンの見た目にこだわります。そうなると見た目の格好良さと飛行機としての安定感との狭間でプレイヤーは悶絶する事になります。ましてや「パネキットでマンガやアニメに出てきたあのマシンを再現しよう!」とか思い始めると一気に地獄がやってきます。あと数パーツで完成というところで「ええっと、そのパーツはリミットまで使い切っちゃったのでもうダメだよ。」と言われる。その時の「なんだと、こらぁ〜!(爆涙)」という悶絶感は、多分遊んでみないと分からないと思います。
このゲームは1999年の発売なのですが、唯一 Yahoo! JAPAN に登録されているWebサイトは今でもパネキットの話題で更新が続いています。先日も見に行ったのですが、新作モデルを公開できる画像掲示板は実ににぎやかでした。しかもパネキットを散々遊んだ人間が見ても「こんなのよく作ったなあ。」と感心させられる作品が今も作り続けられているのです。我々福井のパネキッター(!?)はパネキットがPS2に移植されるのをずっと待っていたりするのですが、今のところそういう話は出ていないみたいです。
それと私は子供の頃によく“レゴ”で遊びました。ただ自分では持っていなかったので、近くに住んでいる親戚の家に行き、従兄弟が持っていた物で毎日のように遊んでいました。今にして思うと随分と迷惑な子供だったと思いますが (^^; その頃私はそのレゴ遊びが大好きだったのです。当時のレゴは今みたいなキット(完成品があらかじめ分かっている物)として売られている物はあまりありませんでした。この長さの四角がいくつでそれよりも長い四角がいくつ。丸がこれだけで三角がこれだけ。(あれ、当時のレゴに三角なんてあったっけ? (^^; )そういうセット売りだったのです。そして遊ぶ子供は「これで何を作るかは自分で考えやがれでございます。 (^^; 」と言われるのです。でも私にはそれが楽しくてしょうがありませんでした。毎日作って毎日壊す。全く1つのおもちゃでよくあれだけ飽きずに遊んだ物だと、今振り返っても呆れる位喜々として遊んでいました。
さて・・・今回私がこの後どういう話を書こうとしているか、そろそろ勘の良い皆様はお気づきかと思います(笑)。
数日前にメールを頂きました。当然その内容は Magic に関する物だったのですが、その中で私が「ああ、こういう印象を持ってるのって僕だけじゃないんだ。」と思った内容がありました。要約すると「昔の Magic は“カードでデッキを作っていた”のだけど、最近のそれは“カードにデッキを作らされている”気がする。」という事です。この表現は私は言われてみるまで思いつかなかったのですが、言われてみるとなるほど納得できる気がします。
ここ最近の Magic は、例の“丸顔で感じ悪いクリーチャー”が大暴れしています。私みたいな素人ですらスポイラーリストを見た瞬間に「このカードはまずいだろう。」と気が付いた位ですから、ましてやトーナメント・プレイヤー諸氏が見ればあっという間に強いデッキが思いつくだろうと思います。ただ、もしそれが我々デュエリストのひらめきではなく、WoCの意図する通りにそうなっていたとしたらどうでしょう。WoCは少し前から Magic でクリーチャー戦しかさせたがりません。そういう狙い通りに強いクリーチャーを入れ、それを大暴れさせるための支援パーツを入れ、更にそれ以外のデッキの可能性を摘んでしまっている。そういうゲームで我々が「このサイカトグってやばいぞ。」「こうすれば強いデッキができるじゃないか。」と試行錯誤したとしても、実は我々は単に“強いカードによってメーカーが意図したデッキを作らされているだけ”でしかない。そうは考えられないでしょうか。
しかしこれは別にメーカーのやり方だけに問題があるとは言えないと思います。なぜかというと、実は“少なくとも日本ではそういう(メーカーに遊び方を与えられる)遊びが売れる傾向がある”と思われるからなのです。例えば先ほどご紹介したパネキットやレゴの話です。パネキットみたいな自由度の高いゲームですら当然のように攻略情報が出回り、それを頼りにパネキットを遊んだゲーマーは大勢いたはずです。またレゴは最近商品の大部分がキット化されてしまっています。「こうすれば海賊船が作れます。」「これはスターウォーズのキャラクタ用のパーツです。」そういう商品が売れるのであれば、作る側としてはユーザーのニーズに合った物を売るのが当然の選択肢になります。それと全く同じ事が Magic にも起きているのではないでしょうか。つまり「このエキスパンションから作れる強いデッキはこれとこれです。」と明確に分かる物の方が、そうじゃない(ユーザーが頭をひねらないと使いこなせない)物よりも受けがいい。それだったら最初から明確にカードの当たり外れがはっきりした物を売った方がいい。要はそういう事です。
ただパネキットやレゴと比べると Magic にはそういう売り方には向かない大きな問題があります。それは「フレッシュパックの中身が買って開封するまで分からない。」という点です。パネキットはゲームソフトさえ買ってしまえば、あとは時間さえかければいくらでも遊べます。またレゴはそれこそプラモデル感覚でキットを買ったっていいし、それで不満があれば欲しいパーツを後から選んで買えば済みます。ですから無駄な買い物は一切しなくて済むのです。しかし Magic はそうじゃないですよね。あるデッキが強いと言われた。そのデッキに必要なパーツを揃えるために Magic ではその何倍もの量の“外れ”を買う羽目になります。つまり Magic を始めとするTCGという遊びには、本来そういうキット的な売り方は向かないのです。どのカードを買っても楽しめる。どのカードでも勝負できる。これはあくまで理想論ですが、でも本来TCGはそういう商品を目指すべきなのです。でも実際にはそうなってないし、それでも一部のデュエリストはバカみたいにカードを買っちゃう。これは私に言わせると明らかに愚行でしょう。だから Magic は良くならないし、メーカーも旧来の販売方針を変えようとしない。私はそう思います。メーカーが特定のカードやデッキが活躍するTCGを指向している。だったら最初からTCGをそういう商品として売って欲しいです。だって今となっては Magic の外れレアを救済する方法なんてどこにも無いんですから。
最近ゲームの自由度、要するにゲーマーがそのゲームの中でどれだけ好き勝手に楽しめるかという部分がどんどん無くなっている気がします。でもたくさん売って儲けたいから売り方は昔のまま。流石にこれって不親切だと思いませんか。しかしそういうゲームが安易に売られてしまうのは、やはり買う側にも問題があるだろうと私は思います。5千円とか1万円を超えるような負担をして遊ぶゲームであれば尚更のこと、我々はもうちょっと自分が買うゲームに関してグルメになってもいいんじゃないでしょうか。そして1つのゲームを端から端まで遊び尽くす。それも誰かの情報に頼るのではなく、ちょっとでもいいから自分の手で道を切り開く。我々ゲーマーがそういう姿勢でゲームに厳しく臨まないと、ゲームの質なんてどんどん悪化する一方になってしまう。私はそんな気がします。
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今回は、最近色々と情報が出つつある Magic の新エキスパンション“オンスロート”について書いてみます。 なんでも今回“Morph”という新ルールが登場するそうです。簡単に言うとクリーチャーの召還コストを無色マナで払えて伏せて場に出せ、更にコストを支払うとそれを表に返して能力を発動できる。そういう物のようです。一部ではこの能力は「 Illusionary Mask(AL-UL) の再来だ。」と評されているようですが、私に言わせるとそれはかなり大きな勘違いでしょう。 まず Illusionary Mask はクリーチャーを表に返すのにコストは必要ではありません。この違いはかなり大きいです。それと何より違うのは“このルールではMorphの能力を持った物しか裏向きに出せない”という事です。例えばオンスロートに10種類のMorph持ちクリーチャーが収録されたとしましょう。でも召還コストはともかく表向きにするのに色付きマナのコストが必要になるとすると、場の状況を見た時点で裏向きに出されたクリーチャーが何なのか想像が付いてしまうと思うのですが。例えばオンスロートのクリーチャーがすべてMorph持ちで、しかも100種類以上いるとかいうのでしたら話は別でしょうけど。 (^^; ましてやトーナメントで有効なMorph持ちクリーチャーが1〜2種類しかいなかったとしたら、そんなの裏向きに召還することには何の意味もなくなります(笑)。 それと現時点においてオンスロートには“○○○○○”の復刻が決まっているそうです。(相変わらず伏せ字で申し訳ありません。 (^^; )この種族は仕組み上エキスパンションのポケットをかなり食ってしまうはずです。またMorph持ちクリーチャーもそれなりの種類が登場しないとシステム上意味がないですから、これだけでもオンスロートは収録カードのかなりの部分を食われてしまうと思われます。ここで我々はこの事実をこう見ては取れないでしょうか。つまりWoCは我々に昔々の懐かしいカード能力の復刻で夢を見させておいて、実際にはそのカードで“ある特定の趣向のデッキ”を作らせようとしている。Morph持ちクリーチャーや○○○○○を1つのパーツとしてデッキを工夫させようとしているのではなくて、最初からそれらを使わせる事を前提に周辺パーツまで用意されている。要はそういう事です。見方を変えると「WoCは新エキスパンションで我々デュエリストにデッキを工夫させる気があまりない。」という事にもなるでしょう。もしWoCが「いや、そんな事はない。」と言うのであれば、はっきり言いますが Illusionary Mask そのものを復刻させれば話は済むのです。まあ余談ですが“例の事情”によりカードイラストは変えざるを得ないでしょうが(爆)。でも、あのイラストでない Illusionary Mask を出されても、少なくとも福井のヴィンテージ・プレイヤーから見れば“偽物確定”でしょうけど。 そういう設計を良しとするか否か、これについては現時点では誰も結論は出せないでしょう。でも私個人はスポイラーリストを見ていない今の時点で「あんまり期待できないかも。」という認識を持つに至っています。それは現段階で分かっている情報を見る限り、WoCが Magic を“本当の意味で昔の物に戻す”気が無さそうだからです。ただし一時期話題になった“対抗色○○○○○”なんかが登場すると、少なくともエクステンデッドに関してはかなり大きな変化が現れるかもしれません。あとヴィンテージの世界でも再び○○○○○が猛威を振るうかもしれないですね。ちなみに言うと、その○○○○○も過去のカードが再録されるのか、それとも種族のみの継承で新しいカードが出るのかは現時点では不明です。まあ間違っても“女王”は再録されないそうですが(笑)。 |