12月28日(木)

今日は、今年最後のお勤めの日である。しっかり仕事を納めてから、採集兵器を装備して、近郊の雑木林へ行く。ここ1週間は、愚図ついた天気のおかげで採集に行けなかった。白山はすでに真っ白であり、標高1000m付近での採集は大きな危険を伴う。


<白山がすっかり白い山になった>

この雑木林は、毎夏に、子供とプール通いをするスポーツ施設の裏山である。典型的なコナラ・クヌギの2次林である。木は細いのだが、菌類がよく繁殖していて、キノコだけでも楽しめる。夏にしかやってきた事のない場所だが、冬はこんな感じである。


<雪は邪魔だ>

積雪は5cmぐらでしょう。さて、クワガタ探しを始めよう。倒木は、雪に埋もれているので、立ち枯れを中心に探す事にする。程よく枯れて、菌類がはびこっている物が幾つか在るが、クワの姿はない。大きめの産卵マークを見つけるが、キツツキの餌食になったようで、モヌケノ殻だった。次の斜面へ移動する。ここは、比較的、木が太い。立ち枯れを手で押すと、いとも簡単に根元からポッキリ折れてしまう。折れる場所は、力学的に弱い構造がある場所、つまり、幼虫類が食べ進んだトンネルがある部分となる。理屈はどーでもなる。とにかく、幼虫が出たのである。


<再びアカアシくん>

斧入れをせずとも、映像の状態で出てきた。アカアシくんの幼虫は、上品ですね。形や色合いのバランスがとれている。クワガタの幼虫らしさを背中の猫背が物語っている。ここから、あと2つのアカアシくんを出す。いつも考えるのだが、このケースも、彫り進めば幼虫がいる事は見え見えである。斧入れする場所をどうすべきか?悩んでしまう。結局、×覚悟ですこしづつ削るわけだが、この辺が幼虫採集のテクなんでしょうね。食痕や材の様子から幼虫のいる場所を推定して、外しながら斧を入れる。オオクワの幼虫を潰した日にはおちこむだろうな〜。


<もう一丁、アカアシくん>

先週と同じように、アカアシくんは、切り株の深い部分にいた。さて、上部の立ち枯れ部分は、かなりキツツキに食い荒らされている。かろうじて、4幼虫(不明)を出せた。ここまでの作業は大変だ、雪は降ってはいないものの、雪解け水が小枝を伝って滴り落ちる。ザックが濡れる。デジカメも濡れそう。レインスーツに冷たい水がしみ込む。手がかじかむ。次回は、雪の無い所へ行きたい。う・・・・。紀伊半島へ行って、ルイスを狙ってみたいものだ。

採集結果
アカアシクワガタ(幼虫)  3exs
不明幼虫  4exs(1中型、3小型)

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