12月 9日(土)

今週もブナ林を攻めるのだが、先週と別の峠へ行ってみる。すでに、暦は師走であり。はれほれも、実際走っている。一昨日まで、島根・鳥取への出張だった。それで、一番心配なのは、雪である。例年だったら、雷→霰→雪のパターンなのだが、連日の小春日和で、タイヤ交換などといった話題すらない。早いかな?と思いながら、再びDUOへ出向き、スタッドレスへ交換する。用意は万全である。
今回のブナ林は、始めていく場所であり、凍結が十分予想されるので、早めに自宅を出る。早朝でなく、まだ夜である。オリオンが鮮やかに輝いている。放射冷却の真っ最中である。


<福井市AM5:00 車外温度>

標高30m程度の福井市から、標高1000mのN峠まで移動するので、現地の予想外気温は−4℃なんですね。夜道を走る。大野市のコンビニで休憩するが、今週もさぶい、以上にさぶい。

  
<山間部に入るといきなり>

路面凍結に十分注意しながら、山間道路を走る。ようや、夜が明けてきて、やまぎわが輝き始める。紅葉が終わった、寂しいブナ林が姿をあらわす。幾つかの廃村を抜けて、N峠への最後の登りに差し掛かる。突然、雪面があらわれる。


<1年ぶりの風景>

スタッドレスへの交換は大正解のようだ。峠の山頂に駐車する。天候は晴れ、風弱く、気温−3℃。山登りには絶好のコンディションである。準備を整えてから、さっそく、ブナ林へ突入する。積雪のため、見つけにくい細い枯れ枝はあきらめて、赤材を中心に調べるが、コガネの幼虫とオサムシとスズメバチしか出てこない。クワガタの影が薄い。その代り、別の生物の影が濃いようだ。

  
<可愛い動物の足跡>                   <怖い動物の足跡>

そんな訳で、早々に、雪の少ない反対斜面へ移動する。ただし、ここは、2mものササブッシュであり、見通しがきかず、ビビリながらの移動である。積雪が殆どないので、細い枝と赤材を中心に調べる。赤材の中にキラリと光るもが。


<残骸だが綺麗だ>

ルリクワガタの残骸か?必死で周辺を探すが、何も無し。がっかりしていると、同じ材に1mm程度の1令幼虫がいる事に気がつく。スプーンで周りのウンコと一緒にすくうと、そこにも1令幼虫が出てくる。どうも様子がおかしい。

  
<産卵道と1令幼虫>

どうやら、母クワが、朽木に大きな産卵用のトンネル(小指くらい)を掘り、産卵したあとで朽木フレークで蓋をし、孵化した幼虫がそのフレークを食べていたらしのだ。ここで6幼虫を採集する。あまりのブッシュの深さに、撤収する。準備と時間をかけた割には、寂しい採集結果である。せめて、成虫の1つが欲しい。メタリックグリーンはいずこへ?下りの雪道を慎重に下り、自宅へ戻る。来週は、再び、K峠かな?

採集結果
ルリクワガタ(?)前羽
不明幼虫(1令)  6exs

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