10月の一枚

中山湿地(通称カヤ田)で行われている鳥類調査の結果から。

2005年10月20日にオオヨシゴイ(環境省RDB絶滅危惧TB類,福井県RDB絶滅危惧T類)が標識調査において捕獲・放鳥されました。
福井県ではもちろん稀な記録なのですが、近年繁殖地でも個体数を減らしている種の一つだそうです。
私も初めて見ました。識別点がよく判りません。羽衣からは若い個体だと思われますが・・・。
背後より。背や肩羽の淡色羽縁が若い個体(幼羽?)の特徴と思われます。 虹彩に黒い点があるのが本種の特徴。

 中山湿地では2004年11月からこれまでの調査で67種の鳥類が確認されています。今年9月にはヨシゴイ(福井県絶滅危惧U類)、10月にはノジコ(環境省RDB準絶滅危惧,福井県RDB絶滅危惧U類)が標識・放鳥され、目視調査においても10月にクイナ(福井県RDB準絶滅危惧)やチュウサギ(環境省RDB準絶滅危惧,福井県RDB準絶滅危惧)が確認されています。
 福井県にはまとまったヨシ原が少ないので当地のような湿地をこれからも大切にして欲しいと思います。

9月に放鳥したヨシゴイ。 ノジコ。かなりの数が飛来。 アリスイ。カヤ田での調査で目にする機会が増えた。

 ノジコは10月半ばにかなりの数が飛来しており、敦賀市の中池見湿地とともに本種の重要な中継地となっていると思われます。
 アリスイも福井県では決して記録の多い種ではないのですが、当地では1年間の調査で6回5個体が標識放鳥されており、こちらも複数個体が渡りの中継地(あるいは少数が越冬か?)として利用していることが判りました。


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