NSXアイテムコレクション Vol.28
2010/8/12更新(現在 29アイテム!)
美術品(ART)
このVol.10では、NSXデビュー時にホンダが成約記念品としてオーナーに配付した版画を紹介しています。配付されたものにはセリグラフとリトグラフの2種があります。他に油絵なども存在するようです。セリグラフは001〜250または300、リトグラフは001〜250または275までのエディションナンバー入りの限定品となっていますが、これはNSXデビュー当時、NSXが日本初のオールアルミボディという特殊な車であり、手作りに近い行程もあった関係上、国内向け生産台数が僅か月産250台前後であったことに合わせての設定でした。また、欠番やナンバーのない見本用の作品がどの作品にも若干あります。「配付されずに余ったものが本社で焼却処分され、ナンバー通りの数は存在しない」という話が一時コレクターの間で流れましたが、制作者ご本人が否定されていましたので、それはデマのようです。2006年12月5日(放送日時は地域によって異なります)に放映された番組『開運!なんでも鑑定団』の「幻の逸品買います」のコーナーで、
当時は未入手だったリトグラフ「プラハの春U」「ベルリンにてU」「ヴィクトワール広場にて」「ヴィクトワール広場に
てU」の4点を募集させていただいたのですが、大きな反響があったものの、いろいろあって結局地道に自分で探し続けることにし、2010年8月12日に遂にシリーズ全19種が揃いました。
そのほか、ツインリンクもてぎのコレクションホールで購入した猪本義弘氏によるイラストの複製品、週刊オートスポーツ誌6/15号で紹介された寿福隆志氏の透視イラスト、
フィエスタ2006の会場で抽選販売された恒川宏記氏のフィエスタパンフ原画イラスト、ロバート・ブラムハーゲン氏の原画イラストなどを紹介しています。
第1部 小川高功氏作セリグラフ
セリグラフは小川高功氏の作品。もともと販売用だったものが、後にリトグラフと同じように成約記念に配付されたという話もありますが、詳細は不明です。
(左上)発売記念セリグラフ(250枚限定)/(右上)同「battleT」(300枚限定)
(左下)同「薫」(300枚限定)/(中央)同(300枚限定)/(右下)同「駆」(300枚限定)
| No | Name | 価格 | 発売元 | Commennt |
| 01 | セリグラフ | 非売品 | ホンダ | タイトル不明。NSXとマクラーレンF1のサイドビュー。原画はセナに贈呈されたらしい。250枚限定。 |
| 02 | セリグラフ | 非売品 | ホンダ | タイトル「薫」。緑を基調としたセリグラフ(シルクスクリーン)。小川氏画。300枚限定。 |
| 03 | セリグラフ | 非売品 | ホンダ | タイトル不明。青空のもとを疾走するホワイトのNSX。小川氏画。300枚限定。 |
| 04 | セリグラフ | 非売品 | ホンダ | タイトル「battleT」。マクラーレンF1と真っ赤なNSXを正面から描く。300枚限定。 |
| 05 | セリグラフ | 非売品 | ホンダ | タイトル「駆」。紫色の背景をバックにたたずむ赤いNSX。300枚限定。 |
第2部 小沼隆一郎氏作リトグラフ
リトグラフは小沼隆一郎(おぬまりゅういちろう)氏の作品。同じ絵柄でも白黒+数色の作品と多色刷りの作品があり、後者にはタイトルの後に「U」と入っています。絵柄は9種類あり、バリエーション全体では18種類存在します。インクを乾かす時間の関係上、多色刷りは時間がかかるため、最初に色数の少ないの作品が作られ、後に同じ絵柄で多色刷りの作品が作られました。ひと月に1作品が製作され、最後の作品は平成3年10月末に納品されたそうです。いずれも250もしくは275枚の限定品。以下に 小沼氏本人から教えていただいた貴重な作品全リストを掲載しておきます。
| 発表順 | タイトル | カラー | 発表順 | タイトル | カラー |
| 1 | ブルゴーニュの街にて | 白黒+透明薄青(2版) | 10 | ベルリンにて | 白黒+ピンク〜薄青+線(3版5色) |
| 2 | ブルゴーニュの街にてU | カラー4版5色(一部手彩色) | 11 | ベルリンにてU | カラー6版7色 |
| 3 | ソーヌ川の流れ | 白黒+青〜薄灰青(2版3色) | 12 | ハンブルクにて | 白黒+薄赤〜薄灰+線(3版5色) |
| 4 | ソーヌ川の流れU | カラー4版6色(一部手彩色) | 13 | ハンブルクにてU | カラー6版7色 |
| 5 | ドレスデンにて | 白黒+灰〜ピンク(一部手彩色2版5色) | 14 | ヴィクトワール広場にて | 白黒+線(薄青〜ピンク)(2版3色) |
| 6 | ドレスデンにてU | カラー4版6色(一部手彩色) | 15 | ヴィクトワール広場にてU | カラー5版7色 |
| 7 | プラハの春 | 白黒+線(灰)(2版) | 16 | 迎賓館前にて | 白黒+線(灰)(2版) |
| 8 | プラハにて | 白黒+黄〜薄赤+線(3版5色) | 17 | 迎賓館前にてU | カラー4版6色 |
| 9 | プラハの春U | カラー6版7色 | 18 | ルーヴルにて | カラー5版6色 |
第7〜9作は同じ絵柄で、この作品については好評のため、3作違ったバージョンの作品が制作されました。これとは反対に、最後の作品「ルーヴルにて」はカラー作品のみとなっています。第16作『迎賓館前にて』は、発表時に"In front of the Guest House, Tokyo"というタイトルに変更になっています。
@「ブルゴーニュの街にて」/A「ブルゴーニュの街にてU」/B「ソーヌ川の流れ」/C「ソーヌ川の流れU」
D「ドレスデンにて」/E「ドレスデンにてU」
F「プラハの春」/G「プラハにて」/H「プラハの春U」
I「ベルリンにて」/J「ベルリンにてU」K「ハンブルクにて」/L「ハンブルクにてU」
M「ヴィクトワール広場にて」/N「ヴィクトワール広場にてU」/O「In front
of the Guest House Tokyo」/P「In front of the Guest House TokyoU」
Q「ルーヴルにて」
【幻の逸品!「プラハ城への途上」 マル秘話@】2007/8/19
2007年8月初め、以前にもメールでやりとりしたことのある制作者の小沼氏より連絡があり、実はNSXのリトグラフには上記の18種以外にもう1種存在しているとの驚きの情報が!
お話によると、他の作品同様に制作したもののホンダ側にボツにされ、小沼氏としては気に入っていた作品だったので自作として50部のみ刷られたとのこと。この「プラハ城への途上」という題名の作品こそ、まさに「幻の逸品」といえるのではないでしょうか。
一連の作品の中で、「In front of the Guest-House, Tokyo 迎賓館前にて」という縦長の作品がありますが、この作品だけヨーロッパの風景ではありません。しかもこの作品だけボディへの写り込みなど、リアルな印象が強く感じられると思いますが、その理由は実際に東京四谷にある迎賓館の門の前にNSXを置いてもらって、小沼氏自身がその場で撮影した写真を使うことができたからだそうです。ではなぜこの作品だけ東京なのかというと、それがまさにボツになった作品と関係があるのです。
つまり、せっかく仕上げた下絵がだめになったので、急遽代わりの作品を作らなければならないことになり、ちょうど前もって撮影する機会のあった迎賓館前での写真を使うことになったとのこと。なぜ「プラハ城への途上」という作品がボツになったのかというと、同じ画面内に「フォルクスワーゲン」や旧東ドイツ製の「トラバント」など、余計な車がいろいろと描かれてしまっていたからだそうです。
しかし、小沼氏は次のようにおっしゃっていました。
「もともとそこにあった車などもその場の要素であった以上、省略などして不自然な状態になるよりも、できるだけもとの雰囲気を壊さぬようNSXだけを描き加えようと考え、結果として、周りの車とあまりにも違うことで、この絵のなかではNSXが強調され、また通行人の注意さえ引いているようなさりげない雰囲気を作ることに成功したと思っています。また当時のプラハの古い町並みがくすんだ色彩で描かれているところも作者としては気に入っており、この絵がむしろNSXシリーズの中では最高の出来具合なのではないかと思っているくらいです。」
まさにおっしゃるとおり。異国情緒あふれるプラハの町並みに溶け込みつつも十二分に存在感を発揮しているNSXがとてもいい味を出している作品だと思います。
この作品はすでに1995年に完成して以来、いくつかの個展で発表されているそうです。今回小沼氏のご厚意で、お手元に残してあった記念すべきエディションナンバー「1/50」を譲っていただけることになりました。小沼先生、本当にありがとうございました 。
小沼氏は、つい最近も池袋の三越デパートでの個展を成功させたばかり。この「幻の逸品」を手に入れたい方は、ぜひ次の個展に足を運んでみてはいかがでしょうか?
幻のNSX成約記念リトグラフR「プラハ城への途上」
【幻の逸品!「プラハ城への途上」 マル秘話A】2007/8/19
「プラハ城への途上」の最初の発表の際に、小沼氏の大学時代の恩師がプラハの風景を気に入って買ってくださったそうです。しかも、それだけではなく、この恩師の方は音楽評論家でチェコ音楽の専門家でもあったため、チェコの若手音楽家のコンサートが東京で開かれた時に、なんとこの作品をそのパンフレットの表紙に使って下さったとのこと。今回、「プラハ城への途上」を譲っていただくにあたり、このパンフレットも頂いてしまいました。この「アート」コーナー関連グッズとして、このコーナーのグッズ数にカウントすることにしました。「プラハ城への途上」自体幻の作品であるのに、それが使われたパンフレットとなると、これは本当に「知られざるNSXグッズ」ですね 。
「プラハ城への途上」が表紙に用いられたコンサートのパンフレットと作者の小沼氏
【幻の逸品!「プラハ城への途上」 マル秘話B】2007/8/19
「プラハ城への途上」に使用されている紙は、フランス製の「BFK」というリトグラフについては最高級の紙だそうです。作品の左下に「BFK RIVES FRANCE ∞ 」という透かしが見えます。
リトグラフという版画技法はドイツ人が発見してフランスで発達し、そのせいか現在でもフランス・アルジョマリ社の製造する「アルシュ(ARCHES)」と「BFK」という2種類の紙に勝る紙はないそうです。
小沼氏にその2種類の違いについて説明していただくと
「アルシュ紙のほうはやや薄いベージュ色がかっていて表面に凹凸があります。一方のBFK紙は非常に白く、表面は平らですが、ちょうど良い具合にザラザラした感触があります。どちらの紙も非常に丈夫でしなやかです。そのためかなりきつく丸めても紙にしわが入ったりはしません。なお版画の場合はポスターなどと違い、絵が描かれている方が表になるようにして裏側の白いほうを丸めていきます。丸めたままではまずいので、少しずつ紙を平らにして、できれば平らな厚紙かダンボール紙などではさんで保存してから額装してください。」とのこと。
紙ひとつをとってもここまでのこだわりが。芸術品とは本当に奥が深いですね。
ちなみに他のNSXシリーズで使用した紙はBFK紙ではなく、イタリア製の紙などいくつかの種類の版画用紙を使用したとのことです。
【小沼氏よりリトグラフを所有されているコレクターの皆様へ】
「版画作品はどれもそうですが、紙に刷られているため、長時間日当たりの良い部屋などに絵を掛けたままにしておくと必ず色が退色します。さらにひどい場合は紙が黄色変色してしまいます。そのため多色刷りで色がたくさん使ってある作品ほど色が変化しやすくなります。予防には、作品を暗いところにしまっておくしかありません。ですから白黒の作品のほうがいつまでもオリジナルに近い状態を保てます。また、版画作品の敵は光だけではありません。それは湿気です。日本の梅雨時の気候は紙でできた作品にとっては最悪の状態になりやすく、湿気はカビが生える原因となります。ですから『暗いところ』だけでは不十分で、暗くて乾燥している場所が最適ということになります。保管には十分注意してください。」
第3部 猪本義弘氏作イラスト
2004年4月、ツインリンクもてぎのコレクションホールで購入。価格は税込み39900円。専用の布袋と箱付き。車関連書籍で有名な三樹書房と精興社がタイアップして制作したもので、世界に誇る自動車構造画の第一人者、猪本義弘氏の原画の迫力をジクレー方式という最高の複製技術で再現した作品。猪本氏直筆サイン入り。猪本氏はもとマツダの車体設計部にいた方です。購入後、精興社の方からメールをいただいたのですが、実はこの作品は精興社の方が「あきおうのGARAGE」のこのコーナーのリトグラフ・セリグラフを見て企画された物とのこと。大変光栄です。
第4部 寿福隆志氏作イラスト
2006年、週刊オートスポーツ誌6/15号で雑誌媒体初登場と紹介されたのが、三栄書房美術部から独立して活躍を続けておられる寿福隆志氏の超精密透視イラスト。アルミフレームで額装された6種のイラストが販売され、その中の「2005TAKATA DOME NSX」を購入しました。サイズはA3(52500円)とA4(31500円)の2種があり、購入したのはA3サイズ。作者の直筆サインも入り、価格以上の高級感があります。
第5部 恒川宏記氏作イラスト
2006年10月に開催されたNSXフィエスタ2006のパンフレットの表紙に描かれていたイラストの原画が、アルミフレームに額装されてフィエスタ会場にて抽選販売されました。価格は200.000円。フレーム込みのサイズは58.5×46cm。結局希望者は私のみで、無事購入することができました。
第6部 ロバート・ブラムハーゲン(Robert・Blumhagen)氏作イラスト
2008年12月に絵画コレクターより購入。作品のタイトルは「A・Car/NSX」で、アクリル原画一点物です。画面左下に作家本人の直筆サインがあり、額装サイズは約42.3cm×約42.3cm、画面サイズは約29.6cm×約29.6cm。外国の車をよく描く作家ですが日本車を描いた作品は珍しいそうです。版画はたまに市場で見るものの原画はあまり出てこないため希少とのこと。
【作家プロフィール】
1957年カリフォルニア州サンディエゴに生まれる。1979年パサデナア絵画評議会に参加。1981年サンディエゴ美術協会の南カリフォルニア写実画家展に参加。1982年
サンディエゴ美術協会の南カリフォルニア写実画家展に参加。1986年リアルトゥリアル展(サンルイスオビスポ)に参加。1987年ピクチュアディスギャラリー(ダナポイント)で個展開催。絵画展(ロサンゼルス)に参加。1988年リズカルトン展開催。(ラングナニル)ピクチュアディスギャラリー(ダナポイント)で個展開催。名絵画展(ラグナビーチ)に参加。1988年カルフォルニアの著名人録に加わる。1989年
カリフォルニア・リアリズムワーカーオブアート(ダナポイント)で個展開催。オフザウォールギャラリー(ハンティングトン・ビーチ)で個展開催ラグナビーチ美術館での、南カリフォルニア写実主義展に参加。名絵画展(ラグナビーチ)に参加。ルツメイヤーギャラリーでの太平洋写実主義展(ラグナビーチ)に参加。1990年センターアートギャラリーでの、カリフォルニア写実絵画展に参加。1991年AttackOfTheKillerTomatoes土曜の朝の人気アニメの背景画を手掛ける。1992-95年毎年来日展開催する。現在、カリフォルニア州ダナポイントに在住。
